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Piccola Pista di Pattinaggio ポポのスケート場


暖冬とはいえ、少しずつ気温が下がって来ると
庭を歩く度に良い音がするようになります。
サクサク...サクサクサク🎵

霜に覆われた土が、心地よい音楽を奏でます。
今では野鳥たちの水飲み場と化している庭の古い手押し一輪車。
そのフチの部分にはいつも野鳥たちが可愛らしく留まっては、順番待ちをしています。
少し斜面になっているこの庭です。手押し車も少し斜めに傾いており
水面まで距離がなく水が程良く飲みやすい場所と、そうでない場所があるからです。
そして一番飲みやすい場所には、権力のある鳥でしょうか、長く居座っては他の鳥に場所を譲らないものがいるのです。
ですがある日、溜まった水を求めてやってきたハトさんカップルが
フチの部分で待たずにいきなり水面へと降りて行くではありませんか!
そして...

スッテン!

おや?何やら妙な動きをしています。
アトリエの窓から少し距離のあるその手押し車。普段はそこまで気を取られないのですが
その日はハトの妙なステップが気になり、窓からしばらく様子を伺っておりました。
そもそも、いつもはフチの部分からクチバシを伸ばして水を飲んでいる鳥たちが
手押し車の中に降りて行くのが不思議です。
すると...
歩くというより、かなり滑らかな動き
そして中でツルッとしたではありませんか。
あぁ〜なるほど!どうやら今年も表面に氷が張ったようです。
それからというもの、いつもは周囲のフチに留まっている鳥たちが
手押し車の中で凍った水面を歩いている姿が見えるようになりました。
氷上でヨ〜ロヨロ。
スル〜、ツルツル〜🎵
それはまるで、鳥たちのちいさなスケート場。笑いを誘います。
この季節しか味わえない娯楽を、彼らも楽しんでいるのでしょうか。

2月2日の今日。 節分の前夜にはいつも花火が上がる芦ノ湖も今回は人混みが少なく静かです。
なぜなら…
今年の花火は2月1日の昨晩、既に上がってしまったから!
かなり前から雪予報が出ていたこの週末。
雪の中の花火はさぞかし綺麗だろう、密かにそう思ってドキドキしていましたが
やはり道路の状況を考えての事っだったのか、一足早めの花火が昨夜突然に夜空を彩り私を驚かせました。
いきなりの爆音に、森で寝ていた動物たちもさぞかし驚いた事でしょう。
などと思っていたら...
本日さらに驚きの事実を発見いたしました。
なんという事でしょう!今年は節分が1日前倒しされているようです。
節分とは、二十四節気において春が始まるとされる立春の前日。
天文学でいう立春は、太陽が黄経315度の点を通過するまさにその時を含む日だそうですが
そもそも地球の公転はピッタリ365日ではないので、そのズレを補正する為に立春も時々動くのだとか。
1日にあたる自転も24時間ピッタリではなく数分短いそうで...興味深いです。
ということは昨晩の花火は雪予報を気にしての前倒しではなかったのですね。知らなかった。。(苦笑)

2月最初の日曜日。
ここ数日の予報通り、本日は早朝から美しい雪景色が待っていました。
そしてまだまだ降り続いています。
今回は少し水分の多い、どっしりとした雰囲気の重たい雪です。
ひとひらひとひらが樹々の梢にピッタリと張り付いて離しません。
見る見るうちに木の形は変わって行き、モッフリとした固まりがあちこちで庭を飾り
また周囲の森の樹々も雪の重さで少し会釈をしているので、空がいつもより大きく見えます。
駐車中の車も雪見だいふくの風貌になりつつあり、見ていて少し美味しそうです。
アナグマはそろそろ冬籠り。
毎日庭を訪れるキジ助は、今日も斜面を登って来るでしょうか?
真っ白な雪原を、サクサクサクと踏みしめながら。

Benvenuto Febbraio!
美しい2月最初の週末。
雪の魔法でしょうか。今日は集中力もバツグン!とても良いペン画が仕上がりました。

2025年2月2日
窓が純白に染まるアトリエより。
高野倉さかえ

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