□ピンクの仮免
 ふと気がつくと、青々とした麦の背ももう腰の辺りまで伸び、風に揺れながらさわさわと涼しげな音楽を奏でている。それでも温度計を見ると、日中は既に30℃を越す暑さ。セーター&ブーツから、いきなり袖無し&サンダルへと移り行く季節、それがイタリアの6月です。しかし不思議なのはこの夜の冷え込み。日中との差が15〜20℃もあり、羽毛布団がいまだに手放せません。なにもかもが豪快な国ですね。
 そして今月のニュース。なんと仮免をいただいてしまいました。と言っても、実はまだ教習所に通い始めたばかり、やっとブレーキとアクセルがどこかわかってきたあたりでいきなりピンク色の仮免が到着! もちろん、まだ全くなんの試験もしていません。「10年以上免許持ってる人が助手席に座ってれば大丈夫だから♪」教官のラウラは笑顔で一言。こうしてみんな路上にでていくのか…さすがイタリア! メチャメチャな道路状況の理由が、ここでようやくわかったような気がしました。しかもこんな私をいとも簡単に路上に出してしまうなんて!
 面白いので、彼らにも少し、日本の情報を流してみました。教習所には運転練習用の庭(?)があること、そして仮免にも試験があることなどなど。思った以上に盛り上がり、ラウラは走って他の教官に報告へ。「やっぱり日本は進んでる〜!すごい〜!」あまりのウケようになんだか気分もすっかり良くなり、もしかすると車の運転も結構簡単にできてしまうかも?…そんな幻想まで浮かび上がって来る今日この頃でした。彼ら曰く「大丈夫!夏には水着で海辺を走れるようになるよ♪」本当でしょうか???
 そんな中、来週は引っ越し。アトリエ移動です。次回は新アトリエよりのNewエッセイをお届けします。

2008年6月5日 初夏のアトリエより。高野倉さかえ

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